マリア様がみてる 大きな扉小さな鍵

ネタバレ感想を書く前に、ちょいネタバレ。
未読の方は心に留めておいてください。あとジョジョの7部を読んどいて下さい。

「素数だ…、素数を数えて落ち着くんだ」
はい。これで大事なシーンが台無しになりました。イエー。

以下ネタバレ感想ね。

白薔薇最強。これにつきますな。
最近の志摩子さんの破壊力はものすごいものがありますね。本筋にはほとんど絡まないにもかかわらずこの威力。ええい、最近の志摩子はバケモノか！？
というわけで、「タダ、ノリコノ、カードヲ、サガシタカッタダケ。」で突っ伏してしまいました。もうね、自室以外では読めませんよ。終始顔が弛みっぱなしになってしまいます。ああ、これが萌えなのだよ、と。

今巻は祐巳視点がなかったことで、周囲の祐巳評価というのが伺えますね。あらまぁ、なんと成長したことか。下級生からの好感度が高いというのもうなずけますよ。これなら蓉子さまの後を継ぐ、もとい蓉子さま越えも可能かもしれません。…祥子さまが薔薇様としてイマイチな感じが。祥子さまは”祥子さま”で完成されてるからなぁ。薔薇様という枠におさまらないのかしら。

祥子さま目線は割と新鮮ですね。優とのやり取りが印象深かったです。祐巳が好きかどうかのくだりとかね。要するに柏木は”みんな好き”ってことなんでしょう。本命は瞳子だと見ております。

由乃視点は…。まさにブレーキの壊れたダンプカーですね。まずい方向に向かってると分かってはいるのに、自分からは修正できないもどかしさ。周りもそれを理解しているところがなお面白かったです。真美さんグッジョブ。
個人的に、志摩子さんに「やりましょう？」と言ったシーンが大好きです。由乃んの笑顔が浮かぶようです。…まぁその後の破壊力にはかないませんけどねぇ。

ちょい役可南子ちゃんも良かったです。いじめられる先輩は年季がちがいますな。つか、ホントにちょい役だよ。
演劇部部長と瞳子ちゃんの会話も悶えました。瞳子ちゃんを認めてくれている存在として、少しは瞳子ちゃんの救いになっているんでしょう。しっかし、部長さんの報われなさに涙が…。

今回のＭＶＰは間違いなく乃梨子ですね。仏像よりも瞳子を優先したことに驚きを隠せません。仏像のためには高校進学すら疎かにするあの乃梨子が！いやいや、しかしラストは良かったですね。レイニー止めと比較されてる方もいますけど、少しは前向きに(救われて)終わった分清々しいですよ。瞳子の叫びは涙が出そうになりました。

あと、今回のベスト台詞「お兄さま、おしっこ！」

いじょ